子供ハムスターの断脚手術   骨折して足先が壊死してしまった子供ハムスターを救えるか!未だ僅か13g!

まだ幼い子供ハムスターです助けられるでしょうか?

年末に買ってまだ3日目ですが、白いフェンスゲージで飼っていたら扉の隙間に片足が挟まったまま逆さにぶら下がっているのを朝発見しました。一晩中挟まっていたようで足の肉がそげてブラブラしています。既に足先は死んでいるようですが、如何にかして助けられませんか?と言うことで他の動物病院からの御紹介でいらっしゃいました。

既に足先には血が通っておらず黒く変色しています。血液の循環さえあれば折れた骨の中に特製の金属部品を入れて元通りに足をつなぐ事が出来ますが、足先が治ったり生きたりする為には血液の供給が不可欠です。長時間ドアの隙間に潰されて筋肉と血管と神経が壊死しておりました。放置すると壊死による敗血症や出血により命を失ってしまいます。幼いハムスターを無事助けられるでしょうか?茶色に見えるのは手術開始前に塗った消毒剤です。

残念ながら命を助けるためには危険の伴う大手術の断脚術を行わなければなりません。人間と違って手術前や手術中、また手術後に輸血を行う事が不可能です。たった13gの小さな命は風前のともし火です。先ずは何時もの様に神様に御願いですから助けて下さいとお祈りしてから手術します。今回のハムスターちゃんは長時間足を挟まれて足の血管が流れ無くなった為に、血管内に血液の塊が出来て、血管内の血液の流れを悪くしているのと、既に体の他の重要な部分に血栓として流された血の塊が、アチコチで血管に詰まっている状態です。トテモ危険極まりない状態です。脳の血管にも詰まると、脳梗塞。心臓の筋肉の血管に詰まると心筋梗塞を起こして急死してしまいます。現在は肺の血管に詰まって呼吸不全を起こしています。100パーセントの酸素を吸いながらも酸素欠乏の為にチアノーゼ症状が出ています。手術中に血栓栓塞症の為に死亡する危険が大きいです。絶体絶命の状況ですが、最善を尽くして神様に祈ってフォースを信じましょう。

ABC動物病院は極小動物の困難な手術でも、命を助けるためには有りとあらゆる努力と工夫を惜しみません。一寸したストレスで何時でも死なせる危険と裏腹な状況ですが、薄い氷の上をを渡るような繊細さで手術を進めましょう。

たとえ小さな体でも大人と同じ体の作りなのはハムスターも人間と同じです。ハッキリいって人間の体の作りとも殆んど同じです。断脚手術は元々あった体の色んな部分を慎重に壊していって足を取り外す手術ですが、体の小さい分負担にもなり、また輸血などのサポートが受けられない分、人間の場合よりも困難な手術になります。決してやりたい手術ではありませんが、命の為に止むを得ずやらなければなりません。今回も安全にやりぬく勇気を神様に貰いましょう。すねの骨が見えて来ました。

結構苦労して死んだ足が取れました。後遺症や合併症が出ないように丁寧に手術を頑張りましょう。

傷口を丁寧に縫合しています。後で痛んだり化膿したり腫れたりしないように頑張ります。

取れた足です。黒くなって既に死んでいますが、出来れば切取らずに治してあげたかったですね。

写真で時間も写っていますが、手術直後の様子です。トテモ大きな負担の重い手術でしたが、ABC動物病院を贔屓してくれる神様の御加護で、今回も手術は成功したようです。痛みが少ない為に早速小鳥の餌を食べ始めました。トテモ良い兆候です。『少しボーっとするけど、お腹が空いたなー。小鳥の餌って食べてみると美味しいね。』

肺の血管が詰まって呼吸困難が有りますので、手術後はしばらく35〜38パーセントの酸素濃度の酸素室で暮らしてもらいます。と言うわけで写真が酸素室越しなのでボケていますが、有り難い事にヨーグルトは嫌いじゃないようです。バクバク食べてね!お正月は入院してもらいますよ。ガンバローね。『今年の紅白はやっぱり赤が勝つかなー?』

手術の2日後です。元々13gだった体から片足を切り取った為に体重が減ったのですが、ABC動物病院の特殊な体力回復治療プログラムで手術の翌朝に14gに逆に増えていました。、呼吸が未だ苦しいようです。貴重な血液と片足を丸ごと失った事と、血栓症の影響から早く回復して欲しいですね。『うーん、何だか背中がゾクゾクするし体がだるいなー。また寝ようかなー。ムニャムニャムニャ。』

今日も14g。まだ食は細くて、子供のせいか?好き嫌いが多くて食べれる物が多くありませんが、頑張ってくれるでしょうか?『うーん、なんだか?酸素室から出されると息苦しいなー。頭がボーッとするんだよね。』

今日は大晦日です。入院しているので紅白歌合戦が見れません。『飼い主様は僕のためにチャンと録画してくれたかなー?』 動きが少し良くなって、心配だった血栓症が少しずつ改善してきたようです。今日から酸素室から外に出して暮らせます。『何か?富士山に登ったみたいに空気が薄いなー?この坂をもう少し登れば頂上かな?御来光が見れるかなー?あれー?僕今何処にいるのー?なーんだー未だ病院に居るんだ。また注射するの?マイッタなー。』

『うひゃー今日も注射するのー?僕かわいそー。でも先生ドイトの手袋はやっぱりドイトで買えるのかなー?今朝はウンチも増えて体重がナント16gでした。うれぴーぃ!僕ジャンジャン食べてドンドン良くなるからねー。だから先生早く退院させてねー。』 この後体重は順調に増えて1月3日が17g、1月4日も17gでした。無事にこの日に退院できました。ヤットウンチが30個の大台に乗りました。これからも30〜40個以上のウンチが出せるように沢山食べて下さい。

『うーん、何時食べても美味しいなー。先生とこの食事は何か秘密があるの?えー?僕は誰だろーって?全然判らない?僕だよシロタンだよ。あん時は御世話になったなー。僕バリバリ元気全開だよ。いま、22gだもんね。今日は抜糸するんだって?お手柔らかにね、そこん所4649!御願いしますョ。痛いのヤーだからね。』

『えっ、何だって動きが早くて写真が取りづらいって?元気なんだからしょうがないだろー。モット高級なデジカメに買い換えたらー?抜糸しようとして間違って僕のもう一本の足を切らないでねー。』

手術した部分もトテモ良くなっているようです。それにしても良く動く、走り回るのも4本足と殆んど見分けが付きません。助かって本当に良かったね。 『うひゃーチャンと持ってないと手から落ちちゃうよ!先生危ないじゃない。』 と言うわけでこの後ヤンチャなシロタン君はホンの一瞬またガス麻酔で眠った所を抜糸してもらいました。
  金属のゲージは割りと簡単に登っていけますので、狭い隙間に手足を挟んだり、高いところから落下して手足を骨折したり、大切な背骨を折ってしまう事故が後を絶ちません。リスと違ってハムスターはフェンスを握って体を支える事が出来ません。ウッカリすると落っこちてしまいます。トテモ危険ですので、金属フェンスのゲージは止めて、なるべく大きなアクリル製の飼育ケースか小ぶりの衣装ケースで飼育される事をお勧めします。落下事故以外にも脱走しようと努力しているのか?硬い金属を齧る為に歯を折ったり、金属アレルギーになったりトラブルが多いです。命取りになる前に飼育ケースを取り替えましょう。

ABC動物病院では他の病院からの治療困難な患者さんの御紹介を受け入れています。私達でよければ、大切な命の為になるべくお役に立ちたいと思います。色々な症例でお困りの先生はお気軽にお申し付けください。最大限の協力・努力をお約束いたします。

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